愛する人とのコミュニケーションが
うまく取れず、深い孤独や苦しみを感じる
それが『カサンドラ症候群』です。
この状態は、自閉スペクトラム症
(ASD・アスペルガー症候群)の
パートナーを持つ人に多いとされますが
近年では ナルシシスト
(NPD・自己愛性パーソナリティ障害)
との関係でも発生することが
わかってきています。
この名前は、ギリシャ神話に登場する
『カサンドラ』から来ています。
彼女は未来を予知する力を持つも
その言葉を誰にも信じてもらえず
深い孤独を抱えて生きました。
カサンドラ症候群も同様に、心の痛みを
周囲に理解してもらえない苦しみを伴います。
1. 深い孤独感
• パートナーがそばにいても
心が通じ合わない『心の孤独」を感じる。
• まるで、愛情を注いでも届かない
『心の壁』があるような感覚。
2. コミュニケーションのギャップ
• 会話が成立しない、気持ちが
理解されないというもどかしさが続く。
• 感情的な共感がないため
『言葉は通じても心は通じない』
と感じることも。
3. 自己喪失・自信喪失
• 「私が悪いのかな?」「もっと努力すれば…」
と自分を責め続ける。
• 自己肯定感が低下し『自分らしさ』を
見失ってしまう。
4. 身体的・精神的な不調
• ストレスが蓄積され、頭痛・不眠
胃腸の不調・抑うつ・不安障害などが現れる。
5. 周囲の無理解による孤立
• 「そんなことで悩んでるの?」と
周囲に理解してもらえず、さらに孤独を深める。
① 感情の共有が難しい関係
• ASD(アスペルガー症候群)の場合
相手の感情を読み取ることが苦手なため
愛情を持っていても共感を示すのが難しい。
• NPD(自己愛性パーソナリティ障害)の場合
共感力が意図的または無意識に欠如しており
相手の気持ちを軽視する傾向がある。
② 共感の欠如による精神的な負荷
• ASDでは「相手の気持ちが理解できない」
認知特性によるもので、悪意はない。
• NPDの場合は「相手の痛みを利用して支配する」
など、心理的操作(ガスライティング)を
行うケースもある。
③ 周囲に理解されにくい環境
• ASDのパートナーは社会的に
『少し変わってるけど誠実な人』と
見られることが多く、悩みを話しても
『理解が足りないだけ』と言われがち。
• NPDのパートナーは外面が魅力的で
社交的なことが多く『そんな人には見えない』と
周囲に信じてもらえない。
③ 自己犠牲と過剰な努力
• 「私が理解しなきゃ」
「もっと頑張れば変わってくれるかも」と
自分を後回しにして尽くし続ける。
• しかし、相手が共感を示さないため
努力は報われず、心が擦り減っていく。
自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の
パートナーとの関係は、ASDとは異なる
心理的操作 や 支配のパターン を伴うことが
多いです。
• 「そんなこと言ってない」「君の考えすぎだ」と否定し、相手の記憶や認識を歪める。
→被害者は自信を失い、自分の感覚を
疑うように。
2. ディスカウント(Discounting)
• 相手の感情や意見を軽視し、「大げさだ」
「そんなことで落ち込むなんて弱い」と
批判する。
3. サイレントトリートメント(Silent Treatment)
• 意図的に無視し、相手に「自分が悪いからだ」と思わせて支配する。
ナルシストのパートナーは、次第に
「自分がおかしいのかも」と自信を喪失し
カサンドラ症候群に陥りやすくなります
乗り越えるために
1. 自分の感情を信じる
• 「つらい」「寂しい」と感じた自分を
否定しないでください。
• 感じたことはあなたの真実です。
2. バウンダリー(境界線)を設定する
• 相手に振り回されないために
『自分を守るライン』を明確に。
たとえば
・無視されたら、追いかけない
・人格を否定する発言には反応しない
3. 信頼できる人に相談する
• 専門のカウンセラーや同じ経験をした
仲間と話すことで、心が軽くなることも。
4. 自分を満たす時間を持つ
• 瞑想や散歩、好きなことに時間を使い
『自分軸』を取り戻しましょう。
5. 相手を変えようとしない
• ASDもNPDも、本人が自覚しない限り
変わりません。
相手を変えるより、自分が心地よく
過ごせる環境を整えることが大切です。
あなたの心は
自由で愛に満ちている
カサンドラ症候群は、愛する人と
心を通わせたいというあなたの優しさが
生んだ痛みです。
でも、あなたが笑顔でいるためには
まず あなた自身の心を満たすこと が大切。
・ 愛されるために頑張らなくていい。
・あなたは、ありのままで愛そのもの。
心を軽やかに、愛と自由の中で生きる世界を
あなたの内側から創り出していきましょう。
あなたの幸せは
あなたが選んでいいのです。